「トムとジェリー」のアニメをご覧になった事はありますか?
体が大きく凶暴だけど、おっちょこちょいでどこか憎めない猫のトムと
体が小さいけど頭脳明晰で追いかけるトムをなんなくかわすネズミのジェリーのドタバタ劇です。
私が小学校低学年の頃だったか、たぶん平日の夕方TVでやってたと思います。
テレビの前で番組が始まるのを、いつも楽しみにしてました。
ト~ムとジェリ~ な・か・よ・く ケンカしな♪
ト~ムトムトム、ニャ~ゴ、ジェ、ジェリ~ ジェリ~チュン!
てな歌が今でも耳に残っています(^_^)
楽しく見てた記憶しかなかったのですが、
最終話を知ってかなり衝撃的な内容でしたので、ご紹介したいと思います。
◆トムとジェリーの最終話◆
ジェリーが大人になった頃、トムはもうこの世にいませんでした。
トムは自分の命の終わりが近づいているのを知ったとき、
こっそりジェリーの前から姿を消しました。
ジェリーの前で弱くなった自分の姿を見せたくなかったのです。
いつまでもジェリーのライバルでいたかったから。
トムがいなくなったことに気づいたときジェリーは悲しみはしませんでしたが、
「退屈になるなと」思いました。
トムとの喧嘩は最高にスリルのあるゲームでしたから。
胸の奥が不思議にチクチクはするのですが、それが何なのか、
ジェリーにはよくは分かりませんでした。
ジェリーにとって トムはどんくさくて、おっちょこちょいな喧嘩相手でしかなかったのです。
そんなある日ジェリーの前に一匹の猫が現れました。
トムよりも小さくてトロそうな猫です。
トムがいなくなって、ずっと退屈だったジェリーは、
今度はこの猫をからかって遊ぶことにしました。
手始めにジェリーは、穴のあいた三角チーズが仕掛けられたネズミ取りを利用して、
その猫に罠をかけることにしました。
いつもトムにしていたように。
ジェリーは物陰に隠れて、猫がネズミ取りに近づくのをじっと待ちました。。
そして思惑通り猫がネズミ取りに向かって近づいてきます。
ジェリーはワクワクして見守りました。
いつものように、自分がねずみ取りにかかったふりをして、逆に猫をねずみ取りにかけてやるんだ。
手やしっぽを挟まれて飛び上がる猫の姿が頭に浮かびます。
でも、ジェリーの思い通りにはいきませんでした。
ジェリーの気配に気づいた猫は
目にもとまらぬ速さで隠れていたジェリーに襲いかかってきました。
ジェリーはいつもトムから逃げていたように逃げましたが、
トムよりどんくさそうな猫は、ジェリーにすぐに追いつき、いきなり噛みついたのです。
ジェリーも噛みつき返しましたが、猫は攻撃を諦めません。
血まみれのジェリーは薄れゆく意識の中で、
本当はネズミが猫と喧嘩して勝てるわけがないんだと気づきました。
実は、トムはジェリーにいつも「してやられた」ふりをして、
わざとジェリーを捕まえないでいたことを、そのとき初めて知ったのです。
トムはジェリーと「仲良くケンカ」してあげていたのです。
そしてトムがいなくなって感じた胸の奥のチクチクは、
かけがえのない友を亡くした悲しみだったんだと気づきました。
ジェリーの魂が体を抜け、空にのぼって行った時、雲の上には笑顔でジェリーを迎えるトムがいました。
「また喧嘩ができるね」
「望むところさ、今度こそは捕まえてやるぞ!!」
◆ ◆ ◆
大好きだった思い出のアニメが、もっと好きになりました。
なんだか、泣けちゃいました。
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